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進む勇気

3月31日をもって2か年近く続いた

高等学校における日本語指導体制整備事業」(文部科学省委託・東京学芸大学)が終わりました。


この事業に携わったのは

介護福祉士として日本で子供を育て生活する教え子に

子どもの教育について相談を受けたタイミングと

この事業の研究員の募集のタイミングが同時期で

かつ、委託先が母校であり

さらには、私が外国籍生徒であったということ

日本語教育分野として詳しく学んだことがありませんでした。


きっといつか

自分のルーツが日本語教育へ進むきっかけになったのだから

向き合うことになるんだろうという思いはどこかにあり


けれど当事者でもある自分にとって

多感な時期に「外国人」であったことに向き合わざる得ない事業であり


その生徒の「思い」に触れるたび

心が動き、自然と涙が出る。


若者に、今苦しいことがあっても、

努力を重ねていくことは、自分の道を開き、責任を持って進んでいける確かな自信になることを、私なりに伝えていきたいという思いを強く強く感じました。


今まで、日本語教育で何をやってきたんだろうー

自分の未熟さに、出来なさに 苛立ちながらも

自分の今まで積み重ねてきた日本語教育では立ち行かないことも

自信もなくして

でもそんな感情は役に立たないし、

彼らより、長い人生を歩んできた今、

まだまだ学ぶことがあって、頼りないかもしれないけれど

私自身が一つ一つ学び、その姿勢も含め、歩み続ければ

道となり、もう一歩踏み出せることに

自分自身が気づきました


そういう意味で、終わりが迎えられたことは

ここからがまた、スタートであることを思い知らされます。


本当に心揺さぶられることをしていけば

道が拓くんだなぁと思わせわれ

自分が「したい」「やってみようかな」と思う直感に従えばいいんだと

未来への不安が消え、やっていけばいいという気持ちが広がりました


私たちはある程度未来が見える、と思って選択していることがあると思います


団体職員を辞めたことに多くの人に「もったいない」と言われました

安定した収入、社会保険があるのに、と

でも、やりたいことをその枠で行おうという気持ちが当時は0になって


そういう「社会の尺度」に合わせて働いたことで

自分にとっての仕事の価値・生き方を知る良い経験となり


心が惹かれる仕事を「自立した生活」を鑑み選択し

勉強しながら取り組む。

うまくはできない

けれど、矛盾がない働き方ができるなと。


現場に立ち、現場から発信しながら

研究成果も取り入れて、現場の実践を創造するということが

私に合っているのだと思えます。


そういう意味で

大変なことも多くありましたがこの仕事に携わる勇気は

自分にとって必要なステップだったと思いました。






 
 
 

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